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抵抗体付サーモプロテクタ EC型(設計上の注意点)

 

  1. ECは,2つのヒューズ端子”B-C”間に通常使用時の電流が流れるように接続して下さい。
  2.  リード端子”A-B”間”およびA-C”間に異常時の電流が流れて,抵抗部の発熱により,ヒューズ部分が動作するように接続して下さい。 図1を参照して下さい。図1 内部回路構成図

 

  1. ECの機能を発揮するためには,ECの取り付け位置や取り付け方法を適切に選択することが必要です。それらが適切であることを試験により確認して下さい。また,確認試験には十分な数量の最終製品を使用して,通常使用状態や異常状態にて試験を繰り返して下さい。
  2. ECには,定格電流,定格電圧,及び最高過負荷電力が決められています。定格や説明を参照して,それぞれの定格範囲内で使用して下さい。定格を超えて使用すると安全に回路を遮断できない可能性があります。
  3. ECには温度ヒューズが内蔵されていますので,過電流による発熱だけでなく,雰囲気温度の上昇によっても動作します。したがって,通常の使用においてECが動作しないよう,雰囲気温度と許容電流の関係を示した負荷軽減図に従って負荷を軽減する必要があります。
  4. 常温でECの取り付け位置及び取付方法を選択する際,近接する導電性材料がECの両端子を短絡させる恐れがある場合,及び近接する導電性材料により絶縁不良が生じたり耐電圧が確保できない恐れがある場合には,導電性材料又はECに適切な絶縁処理を施して下さい。
  5. ECを確実に動作させるためには,異常時にECの抵抗体に3W以上で最高過負荷電力以下の電力が供給されるようにEC使用機器を設計することが必要です。ECに供給される電力が大きいほど速く確実に動作しますが,最高過負荷電力を超える電力が供給されると,動作後の絶縁性能に悪影響を及ぼしたり,場合によっては破損したりしますので,最高過負荷電力を越える電力が抵抗部に供給されることがないように設計して下さい。
  6. ECは通電により発熱しますので,発熱する他の部品に近接する場合,その発熱によるEC本体の温度と,ECの通電の発熱による本体の温度上昇の合計が,ヒューズ部の動作温度より30℃以上低くなるように設計して下さい。
  7. はんだ付けによりECを取り付ける場合には,異常発熱で万が一はんだが溶けてもECが外れない方法で取り付けて下さい。例えば,プリント基板の孔にECのリード線を差し込んで固定したり,ECを樹脂,テープ,接着剤等でプリント基板に固定して下さい。
  8. 激しい振動にさらされる場所や振動が継続する場所にECを取り付けないで下さい。
  9. いかなる異常状態にあっても,EC動作後のオーバーシュート等により,ECがマックステンプリミット(EC本体やリード端子に力が加えられていない状態で,動作したヒューズ部が再導通することなく10分間耐えることのできる最高温度)を超える温度に加熱されないように設計して下さい。
  10. 設計通りにECが動作することを確認するために,試作品や初期生産品を通常状態や異常状態にして確認することが必要です。また,最終製品の通常使用中にECが動作することがないことを試験で確認して下さい。