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ヒュージングレジスタBZ07(設計上の注意点)

ヒュージングレジスタBZ07-○○○型(以下,BZ07と言う)使用機器を設計する際や,BZ07を取り扱う際に配慮すべき注意が本書に書かれています。

BZ07使用機器を設計する前,およびBZ07を取り扱う前に必ずお読み頂き,この取り扱い説明書に書かれている注意事項をお守り下さい。不適切な取り扱いを致しますとBZ07の断線や非動作といった不具合を生じたり,使用機器に悪影響を及ぼす恐れがあります。また,不適切な取り扱いにより生じた問題につきまして,弊社は責任を負いかねますのでご了承下さい。

1.取り付け設計上の注意

a) BZ07は2つのパワーライン端子”A-B”間に通常使用時の電流が流れるように接続して下さい。図1を参照して下さい。

b) パワーライン端子”A”-信号ライン端子”C”間,もしくはパワーライン端子”B”-信号ライン端子”C”間に異常時の電流が流れて,抵抗部の発熱により,ヒューズ部分が動作するように接続して下さい。

c) カタログに記載のデータは部品単体における性能および品質を示すものです。使用に際しましては,必ず最終製品に搭載された状態で,通常状態や異常状態などにて十分に評価頂き,ご確認をお願いします。

d) BZ07は定格電流,定格電圧,遮断可能範囲,使用温度範囲および動作電力範囲が決められています。定格や説明を参照して,それぞれの定格範囲内で使用して下さい。図2に示します遮断可能範囲(遮断可能な電流と電圧の関係)を超えて使用しますと,安全に回路を遮断できない可能性があります。

e) BZ07は通電によりジュール熱を生じますので,通常の使用においてBZ07が動作しないように雰囲気温度と許容電流の関係を示したBZ07ヒューズ部負荷軽減曲線に従い,負荷を軽減する必要があります。図3を参照して下さい。

f) BZ07が発熱する他の部品に近接する場合,および熱による影響が望ましくない他の部品や構成材にBZ07が近接する場合には,熱影響を防ぐために断熱材の設置など適切な措置をとって下さい。

g) BZ07を確実に動作させるためには,異常時にBZ07抵抗部に動作電力範囲である30W以上62W以下の電力が供給されるようにBZ07使用機器を設計することが必要です。動作電力範囲を逸脱する電力が供給されると,熱量不足や抵抗部の断線を引き起し,回路を遮断できない可能性がありますので,動作電力範囲を逸脱する電力が抵抗部に供給されることがないように設計して下さい。

h) BZ07の取り付け方法を選択する際,BZ07の各端子に接続する回路構成材(例えばバスバーなど)について,それぞれの放熱性が極端に異なる場合は遮断性能に悪影響を与え,回路を安全に遮断できない可能性がありますので,BZ07の各端子に接続する回路構成材の放熱性が極端に異なることがないように設計して下さい。

i) BZ07の取り付け位置および取り付け方法を選択する際,近接する導電材がBZ07の各端子を短絡させる恐れがある場合,および近接する導電材により絶縁不良が生じたり,耐電圧が確保できない恐れがある場合には,導電材に適切な絶縁処理を施して下さい。

j) BZ07に絶縁処理を含む被覆処理を施すことは推奨出来ません。実施する場合はジュール熱に対する耐熱性やヒートサイクルによる劣化,および通常使用中やBZ07動作後における耐電圧などを十分に検討頂き,お客様ご自身で可否を判断願います。

k) 激しい振動にさらされる場所や振動が継続する場所にBZ07を取り付けないで下さい。

l) BZ07の本体内部には永久磁石があります。磁場による影響が望ましくない部品や回路などがある場合は,近接しないように設計して下さい。